ちょっととっつきにくい囲碁も脳を鍛えるのに効果的

脳をいつまでも若々しく保つためには、筋力と同じく脳を常に使うことを考えなくてはなりません。使えば使うほど脳はその機能を活性化させるのです。そのための手段として日本に古来からあるボードゲームの将棋や囲碁というのはとても有効です。

囲碁というと日本では長い間大人の趣味と思われていました。しかし残念ながらそのゲームのとっつきにくさから、大衆が気軽に打つような状況にはないといえます。なぜでしょうか。将棋と比較してみるとその特徴が浮かび上がってきます。

まず囲碁は陣取りゲームであって、玉取りゲームではないことです。将棋なら王様をとって終了なのでわかりやすいのですが、囲碁はひたすら陣地合戦であまりカタルシスがわいてきません。オセロのように挟んで相手の駒をとるように、相手の碁を囲むことによって相手の碁を取り上げることになります。

囲碁が将棋と比べて違うのは圧倒的に自由度が囲碁のほうが高いことです。初級の間だと自分が何をやっているのか今一わからずに手ごたえがあまりありません。そのくせ時間がかかります。囲碁で勝負がつくのは最低でも2時間はかかります。将棋だと早ければ30分程度ですみます。

それどころか初級者の間だと自分がどれくらい勝っているのか負けているのかもよくわからないでしょう。

またせっかく興味をもって囲碁を始めてみても、最初はそれなりの熟練者と対局しないと形になりません。初級者同志だとお互い何をやっていいのかわからないからです笑。

囲碁には「コウのルール」というものがあります。同型反復を避けるためのルールなんですが、これも結構わかりずらいです。対局をこなしてなれるしかありません。

とはいえルール自体はそれほど多くはありません。その気になれば個1時間で覚えることができますが、囲碁で難しいのは定石を覚えることです。囲碁の定石は打ち手に自然と悪手を避けるガイド役を果たしてくれるのですが、同時に時と場合によっては絶対というものではありません。これも対局数をこなして体で覚えていく必要があります。

それでも不思議なことにAIによる囲碁は人間の定石を覆すような手をどんどん打ってくるのです。囲碁は将棋と比べて圧倒的に自由度が高いために、AIが人間を凌駕するのには将棋よりも時間がかかるといわれていました。が、今では囲碁のトップ棋士が束になってもAIにはかなわないようになってしまいました。

個人的には囲碁や将棋などのボードゲームは何歳からでも始められ楽しむことは可能だと思います。昔だとなかなか対戦者に恵まれずに始めにくかったと思いますが、今はネット上でいくらでも対戦する機会がありますし、CPU相手に気を遣わずに自分の力を磨くことができます。

将棋もそうですが、今やネットを通じて国際化が進んでいます。世界中の愛好家と対戦できるわけですから夢も広がりますね。是非囲碁を通じて脳筋を鍛えていきましょう。

2018年2月22日 | カテゴリー : 認知症 | 投稿者 : staff

歯磨きは歯をきれいにするだけじゃなかった!?

インフルエンザが相当流行っているようです。特に関西では流行が激しいようですので、ぜひこちらの記事(お医者さんが実践している6つのインフルエンザ対策)を参考に、予防対策してほしいと思います。

さて歯磨きというと、歯を磨くことで歯や歯茎を清潔に保ち、虫歯になることを防ぐことが目的ですが、最近歯磨きの大切さがそれだけではないことがわかってきました。

一つは上で述べたようにインフルエンザや風邪予防です。歯磨きをすることで口腔内にたまったウイルスを洗い流すことができます。

ウイルスは一定時間内にたまっていきますので、回数を多くして口腔内にウイルスをためないことが肝心です。なので一回の時間も大切ですが頻度も大切です。理想は食後の1日3回です。

それでもなかなか歯磨きの時間が取れないという方は、水分を頻繁に口に含むとよいでしょう。カテキンには殺菌効果があるといわれていますから、できればたとえばペットボトルのお茶を手元に置いて飲んでほしいと思います。

もうひとつは最近明らかになった認知症予防のためです。認知症と歯周病の関係については、ずいぶんと相関関係にあるということがいわれてきましたが、医学的には今一そのメカニズムがはっきりしていませんでした。

こちらの朝日新聞の記事によりますと、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)、名古屋市立大学などの研究グループが解明したメカニズムによりますと、歯周病菌が増殖すると、サイトカインと呼ばれるたんぱく質が増え、それが血液に乗って脳内に進入し認知症の原因となる脳内のアミロイドβの増加につながるのです。

認知症と並んで現在国民病ともよばれる糖尿病についても歯周病との関係が指摘されています。歯周病により、ハグキの中で作り出されるサイトカインなどの炎症性物質は、血液を介して血糖値を下げてくれるインスリンの働きを妨げ、糖尿病を悪化させる可能性があるのです。

歯周病は口臭の原因にもなりますし、多くの合併症の原因となります。病院に行くような重症になる前に、しっかり歯磨きをして病気にならな入り口のところで食い止めたいですね。

高齢者が切れやすくなる理由は!?

最近いわゆる”キレる”高齢者の方が増えているといいます。何気ないことでイライラしたり、大声をあげてしまったり、手を出したりして犯罪になってしまうケースも出てきています。その原因としては複合的なものがあげられます。脳科学的、社会的に、高齢者の感情を刺激しやすい環境ができてしまっていることが原因として挙げられます。

まず脳科学的に”怒り”というものを理解してみたいと思います。怒りや喜びなどの感情は主に脳の原始的な部分である「大脳辺縁系」で起こっています。これらを制御する理性的な役目をするのが「前頭葉」と呼ばれる部分でです。

なのでこの前頭葉が何らかの理由で劣化すると怒りの感情などを抑えられなくなり、怒りっぽくなったり、例えば涙もろくなったりしてくるようになります。例えば認知症などでも前頭葉の劣化から生じるものもあり、その場合は性格の変化につながるのです。

なので脳科学的にはこの前頭葉への理解が怒りへの対処法に役立つのです。

この前頭葉が怒りを鎮めるのに要する時間が約6秒だといわれています。なので怒りを覚えたとしても、最初の6秒間は意識して我慢しましょう。そうすると怒りの感情は続かないので、だんだんと冷静になっていきます。

もう一つ、高齢者が切れやすくなっている理由として、急速な情報化社会の変化があります。高齢の情報の取り方は主に新聞紙やテレビなどのマスメディアでしたが、今はスマホで済むようになり、高齢者の方がそれに追随しようとしても、操作方法が難しくて理解できないとなってくると、フラストレーションがたまってしまいます。

また高齢者には仕事から引退している方が多く、それが人間関係の大きな変化につながります。特に趣味から人間関係を作る女性の場合と違って、男性は仕事から人間関係を作るので、引退すると戸惑ってしまうことが多いのです。そうなると孤独感を感じ、それがイライラの理由になってしまうのです。

また怒りの感情がわいてくる原因の一つに交感神経と副交感神経のバランスが崩れていることがあります。そこでお勧めしたいのが炭酸水です。交感神経を抑制して副交感神経を優位にしてくれて、興奮を鎮めてくれます。はじめは飲みなれないかもしれませんが、今ではコンビニでも普通に売っていますし、飲みなれると癖になると思います。

このほか、ビタミンB1,たんぱく質, DHA、カルシウムなどが良いとされています。よろしくないのはやはり炭水化物などの糖質ですね。糖質を摂取すると一時的に血糖値があがり、それとともに脳内からドーパミンなどの快楽物質が放出され、一時的には気持ちがよくなりますが、血糖値が落ち込むと逆にイライラしてくるようになります。

このようにキレやすい高齢者の原因は一つだけではありません。周りの人もこのような事情を理解して暖かく見守ってほしいと思います。

睡眠負債が引き起こす生活習慣病のリスク

睡眠負債という言葉があります。睡眠不足と勘違いされやすいのですが、睡眠不足が1日単位の短期の不足に対して、睡眠負債はその短期の睡眠不足が長期的慢性的に蓄積された状態をいいます。

睡眠時間というのは個人差があります。ですので理想の睡眠時間は平均7時間程度と言われていますが、これはあくまでも平均値ということで目安にすぎません。ナポレオンのように一日3時間ですむ人もいれば、横綱白鵬のように16時間!眠らないと満足できない人もいます。

したがってまず大事なのは自分の最適な睡眠時間を知ることです。そのためには起きてから4時間程度後に眠気を感じるかどうかが判断の基準になるといいます。起床してから4時間後というのは、その時間帯が脳が一番活性化するからです。その時間帯に眠気を感じてしまうのであれば、それは寝不足だと判断できます。

睡眠不足が重なり、睡眠負債が蓄積されると、肥満や高血圧、認知症や糖尿病などの生活習慣病のリスクを引き上げます。またがんの発症率を睡眠の時間には相関関係があることがマウスを使った研究によって確認されています。なので慢性的な寝不足は深刻なリスクをはらんでいるのです。

それでは平日の間に蓄積された睡眠負債を週末の寝だめで返済するのは有効なのでしょうか。それは方法によります。よくあるのは就寝する時間はそのまま、もしくは遅めで、次の日お昼ぐらいまでずっと寝ているケースです。

この場合平日に合わせて調整されている体内時計が狂ってしまって、月曜日の起床がしんどくなってしまうのであまりよくありません。体内時計は日光に反応して調節されるため、日が昇っても寝ていると体内時計を狂わせてしまうからです。

これに対して就寝する時間を早くすることで起床時間は平日と同じ時間にする場合は、体内時計を狂わすことなく睡眠負債を解消できるのでお勧めなのです。変えるべきは就寝の時間であり、起床の時間は平日から変えないというのが睡眠負債を解消するコツになります。

NHKでも睡眠負債について特集が組まれており、専門の簡易な診断サイト(NHKスペシャル・睡眠負債が危ない)が開設されています。すぐに終わりますので、関心を持たれた方はトライしてみてください。

”記憶力世界一”とよばれる友寄英哲さんの記憶生活術

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4月21日の週刊ポストで認知症の特集されていましたが、その中で”記憶力世界一”と呼ばれる友寄英哲さん(84)のことが取り上げられていたので、ここでも簡単に紹介したいと思います。

当時80歳だった友寄さんは目隠ししながらのルービックキューブのすべての面をそろえるという競技を26分29秒で達成し、世界最高齢記録を樹立しています。さらにその3年後には14分13秒と大幅に短縮した記録を打ち立てています。脱帽ですね。

そんな友寄さんですが、実はもともとは記憶力には自信がなかったようです。記憶力強化のきっかけとなったのは22歳の時でした。大道芸人が黒板に書いた20桁ほどの数字を暗唱していたことに衝撃を受けたそうです。

それからは通勤の電車内で円周率の暗記作業に没頭したそうです。46才の時に1万5千桁を記憶したというから驚きです。それから世界記録の4万桁!に挑戦し始めたのですが、何度も挫折しながら54歳の時についに17時間半かけて4万桁の暗唱に成功したそうです。これはギネス記録になっています。文字通り記憶力世界一といっても過言ではないでしょう。

さてそんな友寄さんが唱える記憶力向上・維持の秘訣は次のようなものです。まず健康体でないといけないこと。夜は10時にふとんにはいり、朝6時に起床。食事は1日2食で野菜、玄米、魚を多めに召し上がるそうです。

食事の際は脳への刺激のためによく噛むことを意識しているようです。人の3倍以上かむことを目的としているようです。散歩は毎日1時間、腹式呼吸を取り入れて新鮮な酸素を頭に送ることを意識されているようです。

ほかには利き手じゃないほうを積極的に使う、カラオケでは知らない曲を歌ってみる、いつも慣れている道以外の道を通ってみるなどです。

友寄さんの自分でつくった座右の銘は「習試改慣(しゅうしかいかん)」です。その意味は、習ったことは試してみて、改善していき、慣れ親しんでいくということだそうです。いくつになっても新しいことに挑戦していく衰えない好奇心とチャレンジ精神こそが、友寄さんの頭の健康を担ってくれているのだと思います。

楽しく続ける腰掛タップダンス

今はパナソニックと合併した三洋電機の元会長だった井植敏さんが考案された腰かけながらのタップダンス、略して「腰掛タップダンス」がテレビで紹介されていましたので、ここでも紹介したいと思います。

腰掛タップダンスの最大の特徴はその腰掛によってより長時間足の運動に集中できることです。起立した状態でタップダンスを行うと全身運動になるために、どうしても転倒の危険性が高まりますし、習熟するまでに時間がかかってしまいます。また体力も必要になってきます。腰掛ダンスだとその心配はいりません。

腰掛といっても大腿二頭筋を持ち上げていますので、ここの筋肉を使うことで、人間の体の中で一番大きな筋肉を大きく動かすことにつながります。また大腿二頭筋をうごかすためには背筋、腹筋の強化にもつながりますので、体幹の強化にもつながるのです。

大きな筋肉を動かすことで、脳を活性化してくれるホルモンの分泌を促すことになり、タップダンスは日常生活で必要な筋力の強化とともに、認知症予防にもつながるのです。

また腰掛タップダンスの良さは骨強化につながることです。骨の強化には骨を振動させる刺激が必要なのですが、タップダンスは足裏やかかとを使って音を鳴らすダンスなので、まさに骨への刺激を与えるのに効果的な運動なのです。

タップダンスの良さはそのリズムあふれる音にあります。特に介護施設では集団で運動をすることが多いのですが、リズム感あふれる運動をすると全体が活気づいてみんなが笑顔になれるのが良いですね。ある程度習熟の差がでますので、競争心が働いて頑張ってついていこうとするモチベーションも大切です。

腰掛タップダンスで使われる基本的な動きは「スタンプ」と「ブラッシュ」です。スタンプは足の裏をフラットにして床にたたきつけて音を出す動きで、ブラッシュは足裏の前の部分のみで床をたたいて音を出すことです。この2つの動作と音を組み合わせることで、タップダンス独自のリズムを生み出すのです。

腰掛タップダンスは大阪を中心に関西のいくつかの都市で教室が開かれていますので、関心を持たれた方はのぞいてみてほしいと思います。

涙もろくなるのは脳老化のシグナル!?

壮年老年になると涙もろくなったと実感される方は多いと思います。ちょっとしたドラマや映画をみて、何となく物憂げになったり、昔なら泣くようなことはなかったなんてことのないシーンにもジーンときたりしたりして、年齢を感じることもあるかもしれません。

そのような感情はどこからくるのでしょうか。ひとつには過去の思い出や記憶からくる去就的な感情の発露ともいえるかもしれませんが、実は単純に脳の老化現象からであるかもしれません。

感情というのは脳の中に存在します。特に脳のなかでも古くから存在する大脳辺縁系にある「偏桃体」と言われる部分が、通俗的には”動物の本能”と呼ばれる諸機能をつかさどっているのです。この部分は怒ったり、泣いたり、外界からの刺激に対して感情を反応として送り返す機能を持っています。

この偏桃体は感情以外にも、例えば性衝動や食欲にも関係しています。なので偏桃体は動物としての生命維持のためになくてはならないものなのです。

そのむき出しの感情をコントロールしているのが、脳の大脳皮質内にある「前頭葉」です。偏桃体が感情をつかさどっているとしたら、前頭葉は理性をつかさどっているといってもよいのです。

この偏桃体と前頭葉は人間の人格を形成する対となる関係にありますが、偏桃体はどの哺乳類にも存在する進化的に古い部位に当たるのに対して、前頭葉はヒトにのみといってよいほど肥大した進化的にも新しい部位になります。

老化とともに前頭葉は衰えていくのに対して、偏桃体は比較的丈夫で衰えにくいといわれています。ですので脳の老化はまず前頭葉から始まるわけです。前頭葉が衰えても偏桃体は働き続けるので、これが高齢者の感情の起伏の激しさにつながっていくわけです。

最近ニュースでもすぐに”きれる”老人などが問題となっていますが、やはり脳の老化ともいえる症状が出ている可能性があります。前頭葉の働きが悪くなると、感情の制御ができにくくなり、何でもないことで怒ったり、涙もろくなったりして、感情の変動が激しくなるのです。

それでは脳の老化を食い止め、前頭葉の働きをよくするためにはどうしたらよいのでしょうか。それにはまずは運動です。特にランニングや散歩、など足を使った有酸素運動が効果的です。またサッカーやフットサルなどの頭を使いながらの運動もより効果的だといわれています。

また将棋や囲碁、一部のテレビゲームなども脳の老化防止に役立つといわれています。その他手を動かす趣味、ピアノやゲートボール、プラモデル製作なども脳の老化防止に役立ちます。

このほか前頭葉はコミュニケーション能力をつかさどる部位でもあるともいわれており、友人や知人、家族との毎日の楽しいおしゃべりが前頭葉の働きを維持してくれるのです。ですので多くの友人知人との気兼ねない会話が脳の老化防止につながるのです。

その物忘れは隠れ貧血かも!?

鉄分が不足しがちになるといろいろな症状が出てきます。鉄は血液中のヘモグロビンと結びついて体の隅々にまで酸素を送ってくれるからです。

したがって鉄分が不足すると、いろいろな臓器に酸素がいきわたらなくなり、様々な症状が出てきます。例えば脳に酸素がいかなくなれば、物忘れの症状が出てきます。若いのに最近物忘れが激しいなと思ったら、若年性アルツハイマーを疑う前に貧血の可能性を考えてみてください。

貧血にはそのほか冷え性、頭痛、めまい、髪の毛が抜ける、食欲低下、うつ、疲労蓄積、手足がむずがゆくなって来るなどの症状があります。ですので単一の症状だけでなく、複数の症状が出ている場合は貧血の可能性が強いのです。

ただしただの貧血状態を見るには血液検査でヘモグロビン値やヘマトクリット値をみればわかるのですが、その値が正常であっても貧血が隠れていることがあります。これがフェリチン不足による隠れ貧血です。

フェリチンとは貯蔵鉄を意味します。ヘモグロビンが当座の鉄分を供給してくれるとすれば、フェリチンとは肝臓に一時的に貯蔵されている不要不急の鉄分のことです。

体内の鉄分の3分の2は血液中のヘモグロビンに存在します。なので通常の血液検査でお医者さんはこのヘモグロビン値やヘマトクリット値をみます。ヘマトクリット値は血液中に占める血球の体積の割合を示す数値です。貧血気味の人はこの数値が正常値よりも小さく出ます。

ヘモグロビンの値が正常値だった場合でも隠れ貧血である可能性は残っていますが、通常はそこまで調べることはありません。気になる方はまず隠れ貧血ではないかとはじめにお医者さんに行ってみましょう。

ヘモグロビンの基準値は、女性で11.5~15.0g/dlですが、13.0gを下回ると、隠れ貧血の可能性も出てきます。なのでこの値を下回っている場合は注意深く血液に関する数値を見ることが必要です。フェリチン値の具体的な適正値は年齢によっても変わってきますので、こちらのサイトを参考にしてください。

さて原因が隠れ貧血だと分かった場合の対応法は鉄分を補給することです。毎日の食事から青魚やレバーなどを積極的にとることももちろん大切ですが、即効性のある対応法は鉄分のサプリメントをとることです。

お医者さんに行って血液検査を受けることも大切ですが、その前に隠れ貧血を疑われる場合は、まず鉄分を補給して様子を見てほしいですね。

難聴と認知症の関係

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難聴とは音が聞こえにくくなる聴覚障害のことです。先天性難聴、薬物性難聴、突発性難聴等いろいろな原因がありますが、ここでは最も割合と人数が多い老人性難聴を取り上げます。

老人性難聴は加齢に伴う聴覚に関する機能障害の一種です。加齢とともに内耳蝸牛(ないじかぎゅう)の感覚細胞や聴覚神経がダメージを受けたり、蝸牛内の血行障害から音が伝わりにくくなる症状です。

老人性難聴をそのまま放置していると、日常生活に支障をきたすと同時に、最近は認知症との関係が指摘されています。それではなぜ難聴と認知症のつながりが指摘されているのでしょうか。

明確に科学的な解明がなされてるわけではないのですが、難聴であっても補聴器をつけていたグループとつけていなかったグループについて認知能力に差があったかどうかを調べた研究では、補聴器をつけていたグループはほとんど認知能力に低下がみられなかったのに対して、つけていなかったほうは優位な低下がみられたといいます。その抑止効果は現在二つの経路から来ていると考えられています。

一つ目は以前、聴覚と認知症との関係に触れた記事(クラシックは認知症予防に効果的)を書きましたが、聴覚を心地よく刺激してくれる音楽の存在は、脳の活性化につながり、結果として認知症予防につながることを説明したものです。難聴のまま補聴器をつけていないで過ごしていると、この聴覚からの脳への刺激がなくなってしまうので、脳細胞の活発化につながらないということが認知症の発症もしくは進行に関係している可能性があります。

もう一つの経路は、老人性難聴はゆっくりと進行しますので、ご本人はなかなか自分の症状に気が付いていないということが多く、周りの指摘によってはじめて気が付くということが多いのです。難聴の状態を放置していると、本人とともに周りの人にも意思疎通でストレスを感じるために、本人が他人と活発にコミュニケーションをとろうとせずに、それが認知症を進行させてしまう原因になっている可能性もあります。

最近は補聴器のレベルも向上して、高くない製品でも随分と聞き取れるようになってきています。高いもののほうが当然機能もよくなっているわけですが、意外と補聴器は落としたりすると見つけるのが難しい小さな製品です。ですのでいきなり高い製品に手を出すよりは、まず安価な製品でしばらく試してみるのが良いと思います。

使い勝手がわかってきて、補聴器との生活が慣れたころから、しっかりと自分に合ったそれなりの価格の補聴器を購入するというのも一つの方法かと思います。補聴器は本人だけでなく、周りの人の負担とストレスを軽減する道具ですので、補聴器のある生活に早めに慣れることが、そのほかの疾患を進行させないことにつながるのです。

2016年11月7日 | カテゴリー : 認知症 | 投稿者 : staff

「脳の病気」発症リスクチェックシート

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脳の病気というと、脳腫瘍、脳卒中、認知症などがあります。病気はなんでもそうですが、やはり年齢とともに発症率と重症度は上昇します。脳にかかわる病気も例外ではありません。

大事なことはいずれの症状も早期発見が大事だということです。定期的な検診や、意識的に体調の変化や生活習慣の見直しが早期発見のもとになります。

雑誌「一個人」の今週号に、脳に関する病気の発症危険度チェックシートが掲載されていましたので、ここで紹介したいと思います。

対象となる年齢層は中高年です。生活習慣、性格・体質、そして環境の3項目についてそれぞれ各項目ずつチェック数がいくつあるかで脳リスクを計測します。例え1項目でも高リスクな項目があれば関連する病院を受診されることをお勧めします。

生活習慣

  • アルコールを毎日2合以上飲む
  • 1日1箱以上タバコを吸う
  • 食事は外食や加工食品が多い
  • つらいストレスを感じることが多い
  • 運動量が1回20分週3日以下である

環境

  • 二等親以内に脳卒中歴がある、または高血圧の人がいる
  • 人と話す機会が少ない
  • よく笑ったり、楽しいと感じたりする趣味が少ない
  • 買い物や用事を代行してくれる人と同居している
  • 1日の気温差の大きい地域や住宅に住んでいる

性格・体質

  • 家族や友人から性格が変わったといわれる
  • 思い込みが激しい、またはがんこである
  • 血圧の上が140以上、または下が90以上である
  • 不整脈がある
  • 突然の頭痛や肩こり、または慢性的な偏頭痛がある

各項目のチェック数が0~1は脳リスクの少ないタイプです。2~3は脳の病気が潜在的に存在する可能性があり、注意が必要です。少しでも不安があるなら物忘れ外来などを受診しましょう。4~5はかなり要注意です。生活習慣や環境、そして性格などを見直して、病院での受診をお勧めします。