高齢者には要注意の「朝風呂」習慣

お風呂についてはシャワー派と湯舟派にわかれますし、同じ湯舟派でも朝風呂派と夜風呂派に分かれると思います。夜に入る人は1日の疲れを癒すため、朝に入る人は一日の始まりをシャキッと清潔にするために入ることが多いですね。

朝に入るか夜に入るか、もちろん好みの問題と片付けてもよいのですが、健康上の問題を考えると、特に高齢者には朝に好んで入浴するのはお勧めできません。

夏の暑い季節では就寝中に大量の汗をかいています。なので朝に起床したとき、体は基本脱水状態です。そのままお風呂に入ると、さらに汗をかいて脱水症状が進んでしまいます。

そのため血液はドロドロで、その状態で湯舟につかって体温が上がると、血圧も上昇して脳梗塞や脳卒中のリスクを上げてしまうのです。

また冬でも朝に入るのは寒暖差のリスクがあります。寒い室内から熱い湯舟につかることによるヒートショックによって、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすリスクが高まるからです。

厚生労働省の平成21年度の人口動態統計によりますと、浴槽内で溺死で亡くなる方は3600人程度ですが、その割合でみると65歳以上で3100人程度、つまり8割以上は高齢者になっているのです。実際に湯舟での高齢者の事故は統計よりも多いといいます。

高齢者の事故が多いのは血管がもろくなっているからです。血管が弱いと寒暖差に反応して血圧が上昇しやすくなります。血圧が一気に上昇しますと意識が混濁して最悪失神してしまいます。その状態でおぼれてしまうのです。

日本の気候は四季があり、寒暖差の激しいお国柄ですが、住環境も寒暖差に影響しています。日本の住宅の7割は断熱材が入っていなくて、寒暖差が激しいという事情もあります。

英国では住宅への断熱材補助が付くぐらい寒暖差への健康上リスクが注目されているのです。日本でいえば耐震補強に補助がでるようなものですが、日本での高齢者の浴槽での事故率をみると日本でのサポートも考えてもいいかもしれません。

今からは暑い季節になるので、冬ほどは寒暖差を気にする必要はありませんが、就寝中に汗をかくために朝に汗を流すために入浴したいと考える人は多いと思います。しかし夏の季節は、できればシャワーでさっと汗を流す程度にしておいて、夜にしっかり入浴するというのがよいのではないでしょうか。

夏の間に朝風呂派の人も夜に入る習慣に転換すれば、そのまま冬でも夜に入るようになり、事故のリスクを減らすことができます。シャワーと湯舟、朝と夜をうまく組み合わせて入浴する習慣を身につけたいですね。

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