自律神経の乱れと高血圧

日本は高血圧人口大国です。成人人口の3人に一人が高血圧の症状を持っているといわれています。基準値は上が140mmHgで下が90mmHgになります。降圧剤は上が160、下が100を超えない限りは基本的には処方されません。

その代わり治療法は生活習慣の改善になります。適切なカロリーと糖質の摂取、ランニングやサイクリングなどの有酸素運動、そして筋力トレーニングなどの無酸素運動になります。

男性と比較して女性のほうが、高齢になった時の高血圧による脳卒中や心筋梗塞などの合併症リスクは大きいです。日本の女性は長寿世界一なのですが、残念ながら寝たきりになって過ごす時間も世界で最も長いといわれています。これには閉経後の更年期障害や女性ホルモンの減少や和食特有の塩分過多の食事が大きく影響しているといいます。

血圧の上下は加齢や生活習慣に左右されますが、それ以外にも自律神経のバランスが大きく影響してきます。自律神経は交感神経と副交感神経が一体となったシステムです。

交感神経と血圧の関係は確かなものです。交感神経は内臓や血管の働きをコントロールしているからです。交感神経が優位になると人は興奮して心拍数が高くなり、血圧も高くなることが知られています。逆に副交感神経が優位になると心拍数も低くなり、血圧も下がります。

腎臓だけは交感神経のみがつながっていて副交感神経はつながっていない特別な臓器です。そこで腎臓につながる交感神経を切断(カテーテルで焼き切る)して血圧の動きを試験的に見てみようとする試みがオーストラリアでありました。結果は良好で、血圧が20~30mmHgも低下したといいます。

この手術のことを「腎交感神経のアブレーション手術」といいます。この手術はまだ日本では治験されていない段階ですが、高血圧を外科的に治療するという夢のある治療であることはまちがないようです。

高血圧につながる自律神経の乱れの改善は、結局のところ生活習慣の改善が大きく影響しますので、やはり有酸素運動や適切な食生活が大事になります。

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