その立ちくらみは「起立性低血圧症」ではありませんか

立ちくらみをすると貧血などを疑うのが自然なことだと思います。しかし ”起立性低血圧症” というものもあります。これは立ち上がった時に一時的に頭部に血流が十分にいかずに酸素不足に陥り、めまいや立ちくらみが生じて、ひどい場合には失神してしまうという症状です。

これらは貧血にもよくみられる症状で混同されるのですが、実際には慢性的な貧血よりも一時的な低血圧症が疑われる事例が多いのです。

特に高齢者に多いのが食後に一過性の意識喪失に見舞われることです。食後は胃腸に血流が集中しており、席を離れていきなり起立すると、頭部に血流がいかずに立ちくらみや失神が起こるのです。特にアルコールを摂取すると脱水症状が起こり、そうなると血流量が減少して頭に酸素と栄養が行かなくなります。

本来人間は立ち上がってもすぐに自律神経が働き、主に下肢の末端の血管が収縮して血流を上体に押し上げて、体上部の血流と血圧を維持します。しかしそのメカニズムが何らかの理由で働かなくなる場合があり、これが起立性低血圧症を引き起こすのです。なので普段は慢性的に高血圧の方でも、自律神経が働きにくくなれば、急性の低血圧症による立ちくらみは発生するのです。

原因としては循環血液量の減少や、投薬によるものや脱水症状からくるもの、加齢による自律神経の不全、そして貧血などもその一因となります。

起立性低血圧症かどうかの検査は座位もしくは横になった状態での血圧値と、立位後3分以内に血圧値を測り、以下のような状態が出た場合を低血圧症と判断します。

・収縮期血圧が20mmHg以上低下
・収縮期血圧の絶対値が90mmHg未満に低下
・拡張期血圧が10mmHg以上の低下

改善策は座位の状態からすぐに立ち上がるようなことをしないで、ゆっくり時間をかけて立ち上がること。食後はゆっくりと行動しましょう。アルコールが伴った場合は特に要注意です。お茶を飲んだりして、食後すぐに行動し始めないことが大事です。これはお風呂から上がったときも同様です。

また日ごろから運動をして特に下肢の筋力を鍛えましょう。下肢の筋肉には血流を上半身に押し上げるポンプの役割があるからです。また運動は自律神経を活発にしてくれます。

高齢者は起立時にめまいや立ちくらみから転倒すると、骨折しやすいので注意が必要です。普段は高血圧の人でも立ちくらみをよく経験する人は、一度お医者さんで血圧を測ってもらいましょう。

This entry was posted in 生活習慣. Bookmark the permalink.