誤嚥性肺炎を予防する工夫

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誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)は、咀嚼力や食道が衰えだした高齢者によく発生する病気です。細菌が含まれた唾液や胃液が肺に流れ込んで起こる肺炎です。この病気はご本人とともにお家族や介護者の協力のもとで予防できますので、その予防法を紹介します。

まず普段から口から食べることを最重要視しましょう。誤嚥性肺炎が口から食事をとることが原因だとしても、それを避けようとするために、経口摂取を避けるようなことはよくありません。

ヒトは哺乳類動物であり、動物である限り口から食事をすることでその免疫力や生命力を維持しています。口から食べ物をとれなくなると、関連する生体機能も働かなくなり衰えていってしまいます。特に食べ物を飲むこむ「嚥下(えんげ)」機能の低下は肺炎のみならず、体の免疫能力を低下させてしまいます。

次に食べるときの姿勢です。坐位の状態で、姿勢よく食事をしましょう。食べ物は重力に従って上から下へと落ちていきますので、頭を上にお腹を下にしたまっすぐな姿勢のおかげで、口から入った食べ物は食道から胃に自然と入っていくようになっています。

しかし例えばあおむけ状態で食事をとろうとすると、視覚的に食べ物を認識しにくいため、脳の誤作動から食道と肺の分岐点で食べ物がつまりやすく、誤作動を起こしてしまいます。

また水分をよくとることも重要です。水分をとることで口内が濡れて食べ物を流しやすくできますし、唾液の分泌力もアップします。食事中はこまめに水分補給をしましょう。お年寄りはトイレにいくことを嫌がる傾向があるため、水分の摂取が消極的になりがちです。

そしてよく噛みゆっくり食べることです。焦らず急がずに時間をかけて口にはいったものを咀嚼します。そうすることで食べ物が柔らかくなり、食道をつっかえずに通りやすくなります。

同じことですが、のどを通りやすい食事を考えることももちろん大切です。初めから柔らかいものを用意すれば、多少噛む能力や飲み込む能力が落ちていても、誤嚥することなく食べ物を摂取できます。食材や調理法を工夫して呑み込みやすい料理を用意しましょう。

そして日ごろからよくおしゃべりをしたり、笑ったりするのも大事です。嚥下機能には顔の筋肉も関係しています。顎をよく使い、表情豊かに暮らしていくことで、自然と嚥下に関連する筋肉も鍛えられます。

最後に常に口腔内をケアしていつもきれいにしておきましょう。口内は普段から雑菌だらけです。特に食事後に歯磨きを怠ると、食べかすを餌に口腔内菌が繁殖しやすくなります。これが肺に入ると肺炎を起こすもとになります。口腔ケアについては以前の記事(口腔ケアの手順)が参考になると思いますので、お読みください。

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