歯周病による生活習慣病発症のメカニズム

shishuim201210

最近歯周病菌が口腔内の疾患のみならず、全身に関する様々な疾患、とくに生活習慣病を引き起こす可能性が指摘されています。

歯周病菌は歯周ポケットから毛細血管に進入して全身を駆け巡ります。そして歯周病菌の外膜を構成する成分であるエンドトキシンが血管内皮に炎症を起こして、肥満などの生活習慣病を引き起こすのです。

エンドトキシンとは別名「リポ多糖」とよばれるもので、歯周病菌の外膜を覆う物質のひとつで、発熱性と毒性を持ちます。近年では一見歯周病と関係ないと思われる心臓疾患や脳疾患でも歯周病菌との関連が指摘されています。たとえばフィンランドでは脳内動脈瘤破裂を起こした患者さんの患部からは、大量の歯周病菌や歯周病関連菌、そして口腔内細菌がみつかったといいます。

歯周病に対する予防法のひとつが歯茎を歯と一緒にしっかり磨くことです。若い世代はともかく、ある年齢より上のひとは歯茎を磨くということはあまり指導されてきませんでしたので、どうしても歯磨きというと歯だけを磨いてしまうことになり、歯茎のほうを忘れてしまいます。

歯茎を磨くにはブラシの先が固いものよりもやわらかくて短いもののほうがよいです。歯茎を傷つけずにすみますし、長いものよりも狭い部分もしっかり磨けます。実際、歯医者さんで紹介されているブラシは小さくやわらかいタイプです。

つぎに舌磨きも習慣づけましょう。舌苔(ぜったい)は食べかすや口腔内細菌の死骸や老廃物の塊であり、悪玉菌のエサにもなり、増殖を促します。味覚を鈍磨させるだけではなく、細菌が定着して増殖するもとになります。また口臭の原因ともなります。

舌苔は当然歯周病とも関連しており、舌の表面が白っぽくなっている方は歯茎も弱っている場合が多いので注意が必要です。舌ブラシというのも販売されていますので、それを使ってきれいにしてあげましょう。

歯周病と生活習慣病については相互作用によって症状が悪化すると考えられます。生活習慣が乱れると歯磨きなどがおろそかになったり、また歯周病菌のエサとなる糖質を多く含んだ食事内容になったりして歯周病がすすむと同時に、その歯周病菌が毛細血管を通じて全身にまわって多くの疾患を生じさせるのです。

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