脱水症状を理解するために大事な水分不足と電解質不足の区別

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これから暑い季節を迎えるにあたって、脱水症状の心配がでてきます。脱水症状は熱中症の前段階ですから、熱中症を予防するためにもまず脱水症状を予防しなければなりません。

しかし一口に脱水症状といっても、その原因は大きく二つに分かれることになります。ひとつは皆さんが普通に思い浮かべる水分不足、そしてもうひとつは電解質不足(要はカリウム、ナトリウム=塩分不足)です。

水分不足に陥ると血流が低下して血液が脳や内臓にいかなくなり、ふらふらになり集中力もなくなって頭がボーとするなりして、最終的には倒れます。

これに対して電解質不足に陥ると、今度は神経系と筋肉系に影響が出ます。脚がつったり痙攣が起こったりします。

そしてこの二つの原因の割合によって、脱水症状は主に3つのタイプに分かれるのです。

まず、塩分も水分も同等に足りていない状態を等張性脱水と呼びます。次に電解質が不足して水分は足りている状態を低張性脱水、逆に電解質は足りているのだけど水分が足りていない状態を高張性脱水と呼びます。

この区別が重要なのは水をがぶがぶ飲んでいても、というよりも水をがぶがぶ飲んでいるために脱水症状に陥ってしまうということがあるということです。これを低張性脱水とよび、つまりは電解質不足の脱水症状のことです。

低張性の場合は電解質が足りていないからといってさらに水分を補給すると、身体は電解質の量と水分量のバランスをとるために体内の水分を放出しようとするため利尿作用が働きます。ですのでいくら水分をとっても身体を素通りするだけになります。

実際のところ脱水症状に陥ったとしても、どのタイプの症状なのかを判断するのは難しいです。ですが電解質不足の場合に水分だけを補給しても、先ほど述べたようにむしろ悪化させてしまう結果となるので、やはり電解質が豊富に含まれているスポーツドリンクをどちらの場合でも補給するのが正解になります。

ちなみに高齢者の脱水症状の顕著な特徴は等張性、つまり水分と電解質が双方とも不足していることが多いのです。これは高齢者は小水にいくのを嫌がられるために水分を取ることに消極的であること、また腎臓機能の低下によって電解質を体内に保持する能力が落ちていることなどが挙げられます。

できれば本人さまだけでなく、ご家族や周りの人が水分と電解質をとるようにうまく誘導してあげてほしいと思います。

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