リアルとネットを結ぶエクササイズ、”ingress”

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“ingress”(イングレス)というゲームをご存知でしょうか。

最近はスマホなど携帯端末の発達が著しく、GPS機能も高レベルのものが標準装備されるようになりました。そのためリアルな世界とネットの仮想の世界をつなげるゲームも出てきました。イングレスもグーグルが2012年に開発し、世界中に広がったゲームです。

イングレスは一言で言えば、実際の地理情報を基盤とした陣取りゲームです。プレイヤーは二つの勢力のどちらかに帰属して、地図上に示されたポイントに実際に行くことによって、そのポイントをマーキング=奪取します。

そして3つのポイントを奪取することで、それらのポイントを三角形に結んだ領域を自分の陣営のテリトリーとすることができるのです。こうやって陣取りをしていくことで、自陣営のテリトリーを拡大していくというのがイングレスの目的であり醍醐味です。リアルな地理情報の上に展開されるネット上のゲームがイングレスなのです。

さてなぜこのゲームをこのブログで紹介するかといいますと、ウォーキングをはじめてみてもつまらなくてなかなか続かないと挫折された経験を持つ人でも “はまる” 可能性があるからです。実際にはまってしまって、気がついたら毎日10キロ以上歩いていて、体重が数キロ落ちたという人の声はネット上によく見られます。

つまりイングレスはダイエットやウオーキングなどの運動を続けさせることにも効果があるのです。

ゲーム的要素をエクササイズに応用していく流れはイングレスの例のように拡大していくと思います。ゲームの面白さを他のエクササイズに加えることを “ゲーミフィケーション” といいます。

たとえば1日8000歩歩くことを厚生省は推奨していますが、これは時間にして70分ぐらい、距離にして4キロぐらいあります。一般女性の一日の歩行歩数が6500歩ぐらいだといいますから、意識してやらなければ簡単には達成できない数字です。

そしてこのような数字を目標としてしまうと、義務感のほうが先にたち、やらなかったときに落ち込んでしまってやめてしまうことにもなりかねません。

運動することそれ自体を喜びとしているような生粋のアスリートでさえ、自分の記録を伸ばすことにゲーム的な楽しさを感じているはずです。イングレスは一般の方にも、ゲームをこなしてクリアしていく喜びをスマホを活用することで与えてくれる工夫がされているのです。

そしてこのイングレスはどちらかの陣営にはいってプレーするのですから、当然仲間との協同作業することもあります。ですので、一人でウオーキングなどをしているとどうしても孤独になり挫折しがちなところをこのゲームは仲間と連帯することでうまく補ってくれるわけです。

とはいえこのイングレス自体は、どちらかといえばやはり若者世代向けに作られており、年配の方や高齢の方がスマホを片手に街を探索するというのは、まだまだ想像しにくいのも確かです。自分の行動情報をデータとしてネット上に公開することにもなりますので、悪用されるリスクもゼロではありません。

そういうデメリットもありますが、現在のところ多くのプレイヤーを引き付けており、おそらくこのイングレスの成功によって、もう少しシニア向けのゲームが将来的に開発され利用されていくのだと思います。

ゲームというと子供が外で遊ばなくなり運動不足の大きな原因の一つになってきましたし、そういうイメージはつきものです。しかしイングレスのようなリアルな地理情報を活用した行動型ネットゲームの存在は、そのようなゲームに関する認識を変えていく可能性があります。

このゲームはそういう将来性を考えさせてくれるおもしろい試みの一つだと思います。

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