認知症とコウノメソッド

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“コウノメソッド”というものが認知症治療の分野で注目を集めています。30年以上認知症治療に当たられてきた河野和彦医師が提唱されているメソッドです。今回はこのコウノメソッドについて紹介したいと思います。

コウノメソッドは脳の萎縮そのものを回復させることはできませんが、認知症に伴う諸症状、徘徊や暴言・暴力、幻視・幻覚症状などを抑制できるといわれています。

認知症には主に3種類あり、それぞれアルツハイマー、レビー小体、脳血管性認知症などです。他にはピック病や認知症に近い症状を表すものとして、パーキンソンやうつ病などもあります。それらの特徴は以前にも記事(3大認知症の種類と特徴)にしたことがありますので参考にしてください。

コウノメソッドは患者さんがどの認知症にあたるのかを、慎重に観察をして的確に診断することから始まります。

というのは認知症の種類によっては、薬の効き方がまったく違ってくるからです。

数ある認知症のなかでもレビー小体型の患者さんには薬が一番効きます。ですので、それをアルツハイマー型やパーキンソンだと考えて投薬してしまうと薬の効果がてき面にでてしまい、症状が悪化することがあります。

認知症の治療薬として有名なのは「アリセプト」ですが、アリセプト自体は大変効果的な治療薬ですが、その処方をまちがうと患者さんの症状を悪化させる可能性があります。

アリセプトには人を興奮させる効果があり、人によっては極端な感情の起伏を招くことがあります。しかしそれは認知症による症状というよりは、投薬による症状だということになります。したがって薬の処方をやめてしまえば、暴言や暴力などの症状は収まるケースが多いのです。

またその日その日の体調によっても薬の効き方は変わってくるので、介護者の方がよく観察されて薬の処方加減を調整してあげることも必要です。

このようにコウノメソッド自体はなにか特別な治療方法というわけではありませんが、しっかり観察して症状を的確に判断して、治療薬の選択とその処方についても適切に行うという基本的な医師としての治療を実践しているということになります。

一口に認知症といっても、先ほど述べましたように違った種類の認知症でも類似した症状がでますので、なかなか判別が難しいというのはあります。

そのためまずお医者さんの診断能力も問われますが、患者さんの症状を一番良くご存知なのはやはり日頃から接している身近な家族の方ですので、患者さんの症状についてお医者さんに丁寧に説明してあげることも大切です。

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