スポーツにとって”白”は特別!?

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日本では柔道着の色は基本白色と決められています。これは白色が伝統と格式から”清廉”なものとされているのが大きな理由です。

しかし柔道が国際化していくなかで、テレビ視聴者や審判が見にくいという理由で、カラー柔道着、つまり青色の柔道着が認められるようになりました。したがってオリンピックや世界選手権などでは青色の柔道着の使用が認められてます。

しかし日本国内での試合では、双方とも白の柔道着の着用が義務付けられています。カラー柔道着の是非が議論されたときには、外国の人には白の試合着にこだわることはあまり理解されないのではないかという意見もありました。しかしそんなことはありません。

たとえばテニスの4大トーナメントのひとつで、格式として一番高いといわれているのが英国大会のウィンブルドンですが、選手は試合中のウェアは上下ともに白色でなければならず、最近はかなりその規則が厳しくなり、インナーウェアやソックス、そしてシューズにいたるまで白で統一するよう、主催側から強く要請されているようです。

また日本ではなじみが薄いスポーツですがインドなどでは大人気の、テニスと同じくイギリスが発祥のクリケットでは、柔道と同じく国際試合以外はユニフォームは白色が義務付けられています。そしてそのことが英国以外の競技者に違和感をもたれているということはありませんし、皆さんそういうものだとして自然に受け止められています。

日本とイギリスはともに島国ですが、こういう共通点は興味深いものだと思います。こういうことができるのはそのスポーツの発祥国の特権だと思いますし、特に英国ではウィンブルドンのみならず、優勝者にグリーンジャケットを提供するのが伝統になっているゴルフのマスターズ・トーナメントなどをみていても、それが強く伝統と格式を意識させて、ウィンブルドンと並んで4大トーナメントでも頭一つ抜けたブランディングにも成功しているといえます。

日本ではオリンピック競技に採用されていなくても、世界的に知られたスポーツはいくつもあります。空手などはその一つですが、空手も世界大会はありますし、その場合の試合着は白色で統一されていると思います。

そもそも柔道や空手においては、競技者の実力を示す帯も黒帯、茶帯、白帯などカラーで色分けされていますし、色が重要な意味合いをもっていることを示しています。

相撲まで行くと試合着どころか、廻しやちょん髷など、誰が見てもオリジナルな様式美で彩られていて、その伝統と格式を感じさせます。もちろんそのことが逆に国際化を阻んでいるのではないかという議論もあるとは思いますが、外国人力士が別に違和感なく裸に廻しという「試合着」に溶け込んでいる現在の相撲界をみますとそんなことはないと思いますし、これからより日本独自の”コンテンツ”としてますます注目されていくのではないかと思います。

またサッカーなどではユニフォームの色がその国のナショナリティを表すものになっていますね。日本だとまだ歴史は浅いですが”サムライブルー”というブランディングを図っていますし、黄色と緑のカナリア色といえばブラジルですし、水色といえばアルゼンチン、そしてオレンジといえばオランダというように、カラーでその国のアイデンティティを表すのは当たり前になっています。

日本も伝統と格式をかたくなに守ることが、その競技のブランディングにつながっていくのだということについて、英国の事例を自信をもって見習ってほしいと思います。

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