アトピー性皮膚炎の新しい原因

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アトピー性皮膚炎の有症者は、日本全国で1260万人ともいいますので、約10人一人はその症状で苦しまれているということになります。

アトピーの原因は、免疫機構の過剰反応と考えられているのですが、同時に乾燥肌の方が多く、皮膚表面が乾いてかさかさになり、そこから生じるかゆみが患者さんを大変困らせています。

さてこのアトピー性皮膚炎の原因について、面白い研究成果が発表されました。日米の研究機関において、皮膚炎の原因がわずか2種類の細菌の皮膚表面での異常増殖であることがわかってきたのです。

その細菌とは、”黄色ぶどう球菌”と”C・bovis”です。

黄色ブドウ球菌は名前を聞いた方もおられるかもしれません。食中毒の原因になるので報道されることが多いからです。また抗生物質の安易な使用によって生じる、薬に耐性を持つ多耐性菌の代名詞でもあります。

C・bovisはあまり聞き慣れない細菌ですが、牛のミルクに含まれていて、乳房炎の原因となる細菌です。

さてこの二つの細菌が皮膚表面上で異常増殖することによって、アレルギー皮膚炎が発症している可能性が出てきたのですが、このことが大きな発見だといえるのは、特定の2種類の細菌に効き目のある抗生物質を投与すれば、皮膚炎を抑えられる可能性があるからです。

実際、抗生物質を投与したところ、皮膚炎は起きなかったそうです。

アレルギー性皮膚炎については、その原因となるアレルゲンの特定とそれに対する免疫機構の反応のメカニズムが研究の主な関心でしたが、今回の研究結果は直接的な対処療法につながる可能性を秘めているといえそうです。

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