ダイエットには食事誘導性熱産生(DIT)を高める食事を

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食事誘導性熱産生( Diet Induced Thermogenesis )、通称”DIT”と呼ばれる言葉があります。食べたものをエネルギーに変える際にでる、「エネルギー代謝」のことです。

ヒトは食べ物を食べると、そのおいしさが脳に伝わり、脳から交感神経が刺激されて働きが活発化して、ノルアドレナリンが分泌されます。このアドレナリンが脂肪細胞の分解と酸化を促してくれ、それが熱産生につながるのです。つまりDITとは、食べ物を摂取することによって体脂肪が分解され、熱=エネルギーに変えられる一連のメカニズムのことなのです。

DITのほかにエネルギーを代謝してくれるものには、基礎代謝と身体的活動があります。基礎代謝は、人間が生きていく中で、必要最低限のエネルギー量のことです。ヒトは恒温動物なので、生命を維持するために熱を保持するための必要最小限度のエネルギーを必要とします。これが基礎代謝です。これに対して、身体的活動は基礎代謝以外の、人間が労働やスポーツなど体を動かしたときに発生するエネルギー量のことです。

この3つが、いわゆる摂取したカロリーを消費する代謝活動になります。それぞれの平均的な内訳は、基礎代謝が一番多くて60~75%程度、身体活動が15~30%、そしてDITが7~13%だといわれています。

基礎代謝のエネルギー量は、基本筋肉量に比例します。ですので、筋トレを日常的にしている人は、いわゆる太りにくい体になります。つまり基礎代謝は、無酸素運動量に比例するのです。

身体的活動量は、今度は有酸素運動での消費量に比例します。ランニングやサイクリング、サッカーや野球などで身体を動かすことでカロリーを消費するのです。

DITは3大代謝量のなかで最も割合が低いですが、それでもDITを毎年数%のばすことで、長期的には大きなダイエット効果が得られます。

DITを伸ばすには、代謝をアップさせる食材を中心に摂取すればいいわけですが、どのような食材がDITアップに向いているのでしょうか。

まず挙げられるのは、薬味系・スパイス系です。薬味というと、にんにくやねぎなどが思い浮かびますね。スパイス系というと、唐辛子、しょうが、コショウ、シナモンなどでしょうか。いずれもDITをアップさせる食材です。

薬味系・スパイス系は、料理にかけて辛さをますものですが、その際汗をかきますよね。それはつまり、身体内部から熱量が発生して、代謝量が上がっている証拠なのです。ベトナム料理のフォーや、タイカレー、カプサイシンのキムチなども、DITをあげてくれる香辛料たっぷりの料理です。

ほかには、柑橘系と魚類があります。柑橘系ではたとえばレモンやグレープフルーツなどには、リモネンと呼ばれる成分が、交換神経を刺激することでノルアドレナリンの分泌を促します。これが脂肪細胞の分解を促し、熱産生を引き起こすのです。

またサンマやイワシなどの青魚は、良質の脂肪酸、DHAやEPAを含み、これが同じく交感神経を刺激して、脂肪細胞の分解を促してくれます。

DITは、食べ物をよくかむことでも高めることができます。かむこと自体が、あごの筋肉を鍛えることにつながりますし、咀嚼を繰り返すことで、唾液の分泌を促し、それが消化管の運動を促したりして、体内から熱量を放出することにつながるのです。よくかむことは、満腹中枢を刺激してくれるといいますが、こういう副次作用もあるのですね。

これから春の時期がきて、すぐに梅雨にはいると、もう夏がやってきます。夏になると暑いので、何もしなくても汗は出てきます。でもこれは外気の熱さから身体を冷やそうとして、汗をかいているのであって、身体内部からの熱量放出によって、汗をかいているわけではありません。そのままだと冬のほうが、寒さから体温を保とうとして、体内の代謝量は上がるのです。

ですので、これから暑い季節になっていくからこそ、DITが高まる食材を使って、身体内部から代謝量をあげてほしいと思います。

*イラストはカフィネットさんからいただきました

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