ベジタリアニズムは健康に良い悪い?

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ベジタリアンというと菜食主義、つまり一般的には肉や魚を受けつけず、主に野菜を主食として食べる食習慣を実践している人たちのことをいいます。

とはいえベジタリアンといっても色々なタイプがあります。動物・魚類の肉類、つまり動物性たんぱく質を取らないという点ではどのベジタリアンも共通しているのですが、卵、乳製品、蜂蜜を摂取するかしないかでタイプが異なってくるようです。

さてここではそんなベジタリアニズムが、はたして健康にとってよいのかどうかを考えてみたいと思います。実はベジタリアン人口が最も多い国は、アメリカではなくてインドだといわれています。おそらく宗教上の理由が大きいだろうと思いますが、そのインドでは心疾患と脳梗塞の患者さんが多いといわれています。

菜食だとお魚に含まれているEPAやDHAを摂取することができません。これら必須脂肪酸は心疾患の発症リスクと大きく関係しており、摂取できない場合そのリスクを高めてしまいます。

また動物性たんぱく質が取れないため、ベジタリアンは大豆などの植物性たんぱく質でそれを補おうとします。大豆は煮ないで生のままだと身体に有害なのですが、煮てしまうと今度はたんぱく質の含有量が落ちてしまい、大量に食べないと不足してしまいます。

また鉄分不足もあります。ベジタリアンの方はそれを野菜類に含まれている非ヘム鉄分で補おうとするのですが、動物性のヘム型と比べると吸収力は落ちます。鉄分が不足すると血液をつくる力が落ち貧血になります。これはビタミンB12もそうです。ベジタリアンの人で、顔が青白いと感じられる人はおそらく貧血状態になっているのでしょう。

日本人でベジタリアンになられる人の結構な割合はおそらくダイエット志向からだと思われます。もしベジタリアンな食生活に変更されて心身ともに快適になられたのであれば、それはおそらく余分な栄養分とカロリーを摂取していたことを意味し、結構なことだと思います。

欧米のベジタリアンの人は、必ずしもダイエット志向で始められたわけではない方も多いので、ベジタリアンであっても特段やせてもおらず、むしろ太っている方も多いのです。こういう方は腹持ちの良い米や小麦粉などの穀物類を中心に食べますので、炭水化物過多となり、太りやすいことがあげられます。

またその多くの人が、肉類お魚類を食せないストレスから炭水化物をとりすぎてしまうということもあるでしょう。こうなると糖尿病の危険性も出てきます。

ですのでダイエットからベジタリアン的食事を考えるのであれば、肉類中心だけれでもカロリー量を制限している食事のほうが健康的だと思います。

また日本の高齢者はカロリー栄養素ともに不足しがちであることが指摘されています。そのため肉・卵・乳製品を積極的に摂取することが強く推奨されています。これらの食品が不足すれば、骨粗しょう症や糖尿病、認知症の発症リスクを高めてしまいます。

ベジタリアニズムの食生活が健康や寿命にとって良いかどうかについて決定的な学術的な証拠はまだありませんが、医学的には様々な栄養素不足を引き起こすので、デメリットのほうが大きいというのが一般的ではないかと思います。

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