テニス競技の過酷さ

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錦織選手がテニスの全米オープンのベスト4に進出しました。日本人では熊谷一弥氏以来の96年ぶりの快挙だそうです。つまり錦織選手は文字通り「百年に一人」の選手というわけです。

身長が178cmしかないにしこり選手は、今や190cm近い選手が普通の世界のテニス競技において身体的に不利なのですが、それを卓越したストロークと俊敏なフットワークと粘り強いスタミナによって補うことで対等に戦うことができています。しかしその分身体への負担も大きくて、にしこり選手はよく故障しています。

テニス選手の引退は年齢からくる競争力の低下もありますが、それ以上にケガによってやもえなく引退に追い込まれることのほうが多いくらいです。サーブは肩や腰を酷使しますし、ストロークでは肘や膝が故障の対象になってきます。

テニス競技の特性は、何時間も反復横とびをひたすら繰り返す動作にあります。このためひざと足首にかかる負担は半端ではありません。日本のテニスコートに多いのは、緑色のハードコートだと思いますが、海外のコートはより固く、コンクリートの上で運動しているようなものだというひともいます。

テニスの試合をみていると走って心拍数が高まり、肩で息をしているというシーンはほとんどありません。トップレベルだとストローク勝負の前にサーブなどで決まってしまうことが多いからでしょう。やはり有酸素運動というよりは負荷の高い無酸素運動中心の動作が多いように思われます。もちろん下半身だけではなく、上半身で球を打つのですから、手首ひじ肩への負担も大きいでしょう。

またテニスは個人競技ですので、個人の体調がダイレクトに結果につながりますし、精神的な要素も影響が大きいスポーツです。一旦グランドにはいると、コーチの指示はほとんど受けられません。自分で考え、戦略を試合中に変えていかなければなりません。にしこり選手がチャンコーチから一番学んだのはこの精神的な部分といわれています。

またテニスのプロ選手は他のスポーツに比べてオフシーズンの期間が短いことが挙げられます。たとえばプロ野球ですと11月上旬くらいからオフに入り、2月のキャンプインまで約3ヶ月間は基本休みとなります。これに対してテニスはほとんど12月一杯だけです。またプロ野球選手は国内だけを移動していればいいのに対して、テニス選手は文字通り世界中を飛んで闘い続けなければならないのです。

このようにテニスはプロスポーツ競技において一番負荷の高いスポーツのひとつでありますが、テニスがシニアやエクササイズに向いていないなどということはありません。テニスは全身運動なので、身体の筋肉をバランスよく鍛えてくれることになります。また有酸素運動の要素もあるので心肺機能も同時に鍛えられます。

肩やひじ、手首を痛めないようにプレーするにはラケットは小さめを選び、重量を軽くすることが大事です。またコートの面積を狭くしたり、ダブルスを中心にプレイするのもいいかもしれません。稼動範囲を狭めることで運動負荷を下げることにつながります。またコートもできればグラスコート(芝)でやるのが最善でしょうね。

にしこり選手の選手寿命は、残念ながら身体への負担を考えると、欧米のトップ選手と比べてそれほど長くはないと思います。ここ2~3年が勝負だと思います。この調子で一気に世界のトップを狙ってほしいですね。

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