球児たちに学ぶ熱中症対策

let0031-004

このブログでも熱中症対策については幾度か取り上げてきましたが、残念ながら熱中症にかかられる人は、例年と比べても大変多いそうです。

この暑い時期に、高校球児たちにとって一番の祭典である甲子園がはじまります。彼らは日中グラウンドに何時間も立っているのに、なぜ熱中症にかからないのでしょうか。不思議ですね。色々気付いたところを挙げてみました。

まず帽子をかぶっています。そして丸坊主に近い短髪です。これが脳の温度をさげています。熱中症は脳の温度が高まり、神経への情報伝達が作動しなくなるのが原因ですから、これは大変効果的なのです。

次にインナー(下着)の存在です。野球選手はハイネックのインナーを着ていますが、これが太い血液の通る首筋への直射日光を遮断してくれているのです。最近の素材は吸汗、速乾性、通気性に優れているのでピタッとしていても案外涼しいのです。もともとピッチャーが、汗が腕を伝って手に流れてくるのを防ぐために、着だしたそうです。現在ではさらに、紫外線を遮断するヒートギアと呼ばれる製品も出てきています(写真参照)。上半身を覆うこのインナーの存在が、紫外線・赤外線から体を守っているのです。

アンダーアーマー

そして最後にこれが一番大事なのですが、”暑熱順化”と呼ばれる暑さに強い体質を、毎日の練習によって作っていることです。日頃から暑い中で練習していると体の調節機構が活発になり、血流が増加して汗をかきやすくなります。汗は気化する際に体温を下げてくれます。発汗機能を発達させることで、熱中症になりにくい体質を作っているのです。

また汗が増えても、そこに含まれるナトリウム=塩分濃度は普通の人と比べて低くなっています。ですのでナトリウムが不足するリスクも下がっているのです。また水分を吸収しやすい体になっているので、水を摂取すればすぐに水分を補えるのです。これが暑熱順化と呼ばれるものです。

もちろんそれでも熱中症になって倒れる選手たちもいますが、これは指導者の過信、未熟さからきていると思います。個人的には温暖化が進んでいる日本において、甲子園やそのほかのスポーツの開催時期を見直すことも考えなければならないかもしれません。指導者が選手だったころとは環境が変化してきているのは確かなのですから。

球児たちから教えられる教訓は、生活習慣に取り入れることができます。帽子や日傘などを携帯すること。首回りをタオルなどで覆うこと。そして暑いからと言って日がな冷房の効いた室内にこもらず、朝や夜の涼しい時間帯に運動をして汗を流し、発汗機能を活発化させること、などです。

This entry was posted in 運動, 生活習慣. Bookmark the permalink.