脂肪エネルギーをうまく使うランニングをするためのガチユル走法

マラソンをやっていて、後半どうしてもタイムが落ちると悩んでらっしゃる方は多いと思います。後半にタイムが落ちる原因としてはいろいろあると思いますが、例えば単純にスタミナが足りていないとか、前半後半のペース配分が悪いとかあるでしょう。

しかしもうひとつ考えられるのは、エネルギー源の効率的な使い方がされていないという可能性です。NHKのBS番組「ラン×スマ~街の風になれ」において、マラソン後半の”バテ”をうまく回避するためのトレーニング法が紹介されていましたので、ここでも紹介したいと思います。

マラソンをやられている方ならよくご存じだと思いますが、いわゆる”30キロの壁”というのがあります。人間はそもそもスタート時点でご飯を食べてエネルギーを満杯にしても、大体30キロも走ればガス欠になるようになっています。

上位のプロランナーにとってもこの距離は鬼門で、強い選手はここからスパートをかけて後続の選手を引き離しにかかります。

ランナーが使うエネルギーは主に外部から取り入れる糖エネルギーと体内に蓄積された脂肪エネルギーです。前者は即効性のあるエネルギーで、後者は遅発性だけれども持続力のあるエネルギーです。

脂肪は分解に時間がかかる分、エネルギーとして利用できるのは糖エネルギーよりも遅れます。一方、糖エネルギーは即効性がありますが、体内に蓄積する量には限界があり、すぐに使い切ってしまいます。

また脂肪エネルギーを使うには脂肪を分解しなければなりませんが、そのためのエネルギーとしてやはり糖が必要になります。ですので脂肪を分解できるだけの糖を後半に残しておかないと、結局脂肪エネルギーも使われないままになってしまいます。

ですので後半にまで糖エネルギーを残せるように、前半からある程度脂肪エネルギーを使用していく必要があります。そのためにはそのような体質を作り上げるトレーニングが必要です。それが”ガチユル走法”です。

名前からわかる通りガチユル走法とは、きついランニングと軽いジョギングを組み合わせる「インターバル走」なのです。なぜガチ走が必要なのかというと、強度の強いトレーニングしますと、アドレナリンというホルモンが分泌されてそれが脂肪を分解してくれるからです。

ですのでまずガチ走をして、脂肪を分解した状態で緩いジョギングをしてあげると、脂肪がエネルギーとして効率的に使われるというわけです。そしてこのようなトレーニングを繰り返すことで、効率的なエネルギーの使い方ができる体質を作るのです。

このトレーニングのポイントは、ガチ走をしてユル走に入る前にちょっとした休憩をとりますが、その際スポーツドリンクなどで糖エネルギーをとってしまうとそれが使われてしまいます。そうなるとせっかく分解しかかった脂肪エネルギーが消費されませんので、水分補給は普通の水かお茶にしましょう。

番組では大会3か月前ぐらいから、週に2回程度のペースでガチユル・トレーニングを組み込むことを推奨していました。今の季節は東京マラソンや姫路マラソンなど、大きなマラソン大会が全国各地で開催されていますので、全国の市民ランナーたちの雄姿を励みに、練習を頑張っていただきたいと思います。

Posted in 運動 | Leave a comment

その立ちくらみは「起立性低血圧症」ではありませんか

立ちくらみをすると貧血などを疑うのが自然なことだと思います。しかし ”起立性低血圧症” というものもあります。これは立ち上がった時に一時的に頭部に血流が十分にいかずに酸素不足に陥り、めまいや立ちくらみが生じて、ひどい場合には失神してしまうという症状です。

これらは貧血にもよくみられる症状で混同されるのですが、実際には慢性的な貧血よりも一時的な低血圧症が疑われる事例が多いのです。

特に高齢者に多いのが食後に一過性の意識喪失に見舞われることです。食後は胃腸に血流が集中しており、席を離れていきなり起立すると、頭部に血流がいかずに立ちくらみや失神が起こるのです。特にアルコールを摂取すると脱水症状が起こり、そうなると血流量が減少して頭に酸素と栄養が行かなくなります。

本来人間は立ち上がってもすぐに自律神経が働き、主に下肢の末端の血管が収縮して血流を上体に押し上げて、体上部の血流と血圧を維持します。しかしそのメカニズムが何らかの理由で働かなくなる場合があり、これが起立性低血圧症を引き起こすのです。なので普段は慢性的に高血圧の方でも、自律神経が働きにくくなれば、急性の低血圧症による立ちくらみは発生するのです。

原因としては循環血液量の減少や、投薬によるものや脱水症状からくるもの、加齢による自律神経の不全、そして貧血などもその一因となります。

起立性低血圧症かどうかの検査は座位もしくは横になった状態での血圧値と、立位後3分以内に血圧値を測り、以下のような状態が出た場合を低血圧症と判断します。

・収縮期血圧が20mmHg以上低下
・収縮期血圧の絶対値が90mmHg未満に低下
・拡張期血圧が10mmHg以上の低下

改善策は座位の状態からすぐに立ち上がるようなことをしないで、ゆっくり時間をかけて立ち上がること。食後はゆっくりと行動しましょう。アルコールが伴った場合は特に要注意です。お茶を飲んだりして、食後すぐに行動し始めないことが大事です。これはお風呂から上がったときも同様です。

また日ごろから運動をして特に下肢の筋力を鍛えましょう。下肢の筋肉には血流を上半身に押し上げるポンプの役割があるからです。また運動は自律神経を活発にしてくれます。

高齢者は起立時にめまいや立ちくらみから転倒すると、骨折しやすいので注意が必要です。普段は高血圧の人でも立ちくらみをよく経験する人は、一度お医者さんで血圧を測ってもらいましょう。

Posted in 生活習慣 | Leave a comment

その物忘れは隠れ貧血かも!?

鉄分が不足しがちになるといろいろな症状が出てきます。鉄は血液中のヘモグロビンと結びついて体の隅々にまで酸素を送ってくれるからです。

したがって鉄分が不足すると、いろいろな臓器に酸素がいきわたらなくなり、様々な症状が出てきます。例えば脳に酸素がいかなくなれば、物忘れの症状が出てきます。若いのに最近物忘れが激しいなと思ったら、若年性アルツハイマーを疑う前に貧血の可能性を考えてみてください。

貧血にはそのほか冷え性、頭痛、めまい、髪の毛が抜ける、食欲低下、うつ、疲労蓄積、手足がむずがゆくなって来るなどの症状があります。ですので単一の症状だけでなく、複数の症状が出ている場合は貧血の可能性が強いのです。

ただしただの貧血状態を見るには血液検査でヘモグロビン値やヘマトクリット値をみればわかるのですが、その値が正常であっても貧血が隠れていることがあります。これがフェリチン不足による隠れ貧血です。

フェリチンとは貯蔵鉄を意味します。ヘモグロビンが当座の鉄分を供給してくれるとすれば、フェリチンとは肝臓に一時的に貯蔵されている不要不急の鉄分のことです。

体内の鉄分の3分の2は血液中のヘモグロビンに存在します。なので通常の血液検査でお医者さんはこのヘモグロビン値やヘマトクリット値をみます。ヘマトクリット値は血液中に占める血球の体積の割合を示す数値です。貧血気味の人はこの数値が正常値よりも小さく出ます。

ヘモグロビンの値が正常値だった場合でも隠れ貧血である可能性は残っていますが、通常はそこまで調べることはありません。気になる方はまず隠れ貧血ではないかとはじめにお医者さんに行ってみましょう。

ヘモグロビンの基準値は、女性で11.5~15.0g/dlですが、13.0gを下回ると、隠れ貧血の可能性も出てきます。なのでこの値を下回っている場合は注意深く血液に関する数値を見ることが必要です。フェリチン値の具体的な適正値は年齢によっても変わってきますので、こちらのサイトを参考にしてください。

さて原因が隠れ貧血だと分かった場合の対応法は鉄分を補給することです。毎日の食事から青魚やレバーなどを積極的にとることももちろん大切ですが、即効性のある対応法は鉄分のサプリメントをとることです。

お医者さんに行って血液検査を受けることも大切ですが、その前に隠れ貧血を疑われる場合は、まず鉄分を補給して様子を見てほしいですね。

Posted in 生活習慣, 認知症 | Leave a comment

性質の悪い冷え性になっていませんか:血圧変動と冷え性

NHKの健康番組「ためしてガッテン」で、冷え性にも警戒が必要なものがあることが紹介されていました。ここではそれを”たちの悪い冷え性”と呼ぶことにします。

冷え性の原因にはいろいろありますが、その一つが硬くなってしまった血管です。血管年齢が上がると血管が収縮して細くなり、血行障害を引き起こします。これが体の末端が冷たくなる冷え性の大きな原因の一つです。

そして硬い血管は冷え性のみならず高血圧の原因にもなります。さらに血圧変動が加わると、脳こうそくのリスクが高まってしまうのです。これが”たちの悪い”冷え性の正体です。

その「性質の悪い」冷え性かどうかを判別する簡単な方法が、まず普通に座って測った場合の血圧値と、一旦立ってその後座りなおして測った血圧値の差を見るというものです。二つの血圧値の差が15以上ある場合は要注意です。比較する血圧値は二つとも”上”の血圧値で結構です。

立って座って測った血圧値が座った状態での血圧値と大きく違う体質の人は、血圧の変動が時間や動作によって大きく変動するタイプだといえます。ですので一度きりの測定はあまり意味を持たないのです。

大事なのは血圧を一回きりでみないで、日中の血圧変動をみることです。一般的には血圧は上下で約10%未満ですが変動するといわれていますが、それ以上の変動がある場合は注意が必要になってきます。

したがってもし冷え性を抱えてお悩みの方は、同時に血管年齢の測定にも気を払ってほしいのです。特に若いときよりも血圧が高くなっている人は、何らかの血行障害の可能性がありますので注意が必要です。

さて冷え性を改善するとともに、血行障害も改善する方法が番組でも紹介されていました。それが「血管伸ばし」です。

個人的には従来のストレッチと変わりはなく、あまり血管を伸ばすことを意識しないでもいいように思います。しっかりと筋肉と筋を伸ばすことで、自然とそれにつられて血管も伸びていくように思います。

Posted in 生活習慣 | Leave a comment

食品表示の見方、考え方。

いつの時代も食の安全は庶民の関心事ですが、ちょっとした知識である程度はリスクのある食品を避けることができます。

まず押さえておきたいのは、消費期限と賞味期限の内容と違いです。一言でいえば、消費期限というのは ”安全に食べられる期限” のことです。これに対して賞味期限というのは ”おいしく食べられる期限” のことです。

ではこの二つがどのようにして決まっているのかというと、実はメーカーや問屋さんが独自に決めているのです。というのは法律上(食品表示法)で、その期限を決められるのは「その食品を一番よく知っているもの」と規定されているからです。このためメーカーや問屋さんはその食品を一番よく知っている当事者ということになり、期限を自ら設定することができるのです。

そして小売店であるスーパーも独自に設定できる食材があります。それが肉、魚、野菜、果物、惣菜です。これらの食材はスーパーで加工販売されますので、スーパーがその商品を一番よく知っている当事者とされるのです。

また消費期限と賞味期限のほかに、スーパーが独自に設定している”販売期限”というのもあります。これは消費者が消費期限切れ真近の商品を買わないように、例えば賞味期限の7掛けみたいにして期限を設定して、それを超過した商品を売らないようにしています。

ではこのようにいくつかある食品表示ですが、注意深く見ても鮮度を見抜くのに不十分な時があります。それは食品表示法に原因があります。消費期限と賞味期限を設定する際、大事なのはその出発点となる製造日の設定なのですが、これが曲者なのです。

といいますのは、食品衛生法では製造日は「最終工程を行った日」と定義されています。最終工程というと、食品をつくったその日と考えるのが消費者として自然なのですが、これが実態とは違うのです。

というのは最終工程とは何らかの人為的な処理を行った日というわけなので、例えば解凍する、ラベルを張る、付け替える、パックに詰める、冷凍するといった処理がされれば、その日が製造日となってしまうのです。つまり製造日というのはある程度人為的に延長が可能だということになります。

したがって大事なのは、あくまでも消費期限や賞味期限は目安として把握する程度にして、実際の食材の鮮度を見分ける目を持つことが必要になってきます。また冷蔵保存、冷凍保存の工夫も必要になってくるでしょう。

Posted in 食事, 生活習慣 | Leave a comment

喫茶:淹れる、煎れる、点てる、の違い

PC上で”いれる”と入力すると”入れる”、”淹れる”、”煎れる”がでてきます。それぞれお茶に関する文字なのですが、違いが判りますでしょうか。

もともとお茶は”煎れる”ものでした。つまりお茶は「煎(せん)じて飲む」ものだったのです。今でも麦茶などはやかんに麦茶葉をいれて、沸かして煮出して飲むものですよね。茶葉を煮出すことで、その成分を液体に抽出することが”煎じる”です。

これが煎じて飲むお茶の始まりです。漢方薬なども煎じて飲むといいますが、日本にお茶が伝わったのは奈良平安時代だといわれています。留学僧や遣唐使に派遣された留学生たちが持ち帰ったといわれています。

『日本後記』には、「嵯峨天皇に大僧都(だいそうず)永忠が近江の梵釈寺において茶を煎じて奉った」とあり、お茶に関して日本で初めて記述されたものだと言われています。

これが江戸時代になると、現在のような茶葉をお湯に浸すことで浸出液を味わう形式の喫茶法に代わっていきます。中国の明王朝においてこのような淹茶(えんちゃ)文化が生まれ、日本には禅僧の隠元が持ち帰ったといいます。

近年、どちらの喫茶法についても常用漢字の「入れる」が当て字されるようになりましたが、今でもお茶の世界では煎茶と淹茶を分けて考えています。

また、もうひとつお茶を”点(た)てる”という言葉もありますよね。これは抹茶を茶筅(ちゃせん)でかき回して泡立てることをいいます。抹茶を点てる手順を点前(てまえ)といい、主人に点ててもらった抹茶を客人が飲み干すと、「良いお点前でした」とお礼をいいます。

”点”という字をあてるのは、抹茶がほかのお茶と大きく違う点があるからです。それは抹茶は茶葉を粉末状にして茶葉自体を直接飲むということです。先ほど述べたようにほかのお茶が煮出したり、浸したりしてそのエキスのみを味わうこととは違うわけです。

このように何らかの茶葉を薬研(やげん)などですりつぶして、茶葉そのものを口に入れる方法は、中国は宋の時代に開発されたのです。もともとは禅僧が眠気覚ましに飲んだのでこの方法が広がりました。この喫茶法を広めたのは鎌倉時代の禅僧の栄西です。

このようにお茶の飲み方が多様であるために、同じ入れるであってもその当て字は違ってきたというわけです。普段何気なく飲んでいるお茶ですが、時代を経てそのような文化が続いてきたことに思いをはせてみてはいかがでしょうか。

Posted in 食事, 生活習慣 | Leave a comment

食べ物を熟成させるということ

最近、鮮度をうたった食材だけではなく、おすしでもお肉でもわざと熟成させた素材をだすところもでてきました。それではなぜ食材を熟成させるとおいしさがアップするのでしょうか。

魚や牛などの肉ははじめは硬直していて硬いのですが、しばらくするとその硬直がなくなり緩んできます。というのはしばらく放置しておくと、お肉に菌(=微生物)が発生して、その菌が持つタンパク質分解酵素の働きによって筋肉繊維の結合がゆるむからです。そして段々と柔らかくなっていきます。

柔らかくなるだけではなく、筋肉が分解されてうまみの成分であるアミノ酸の量が増えます。同時に芳香成分も増えるため、匂いとうまみが凝縮されたお肉ができあがるのです。アミノ酸の量は新鮮な状態のものよりも5倍以上に増加すると言われています。

熟成させるといってもそこはプロの経験と工夫が必要です。熟成させすぎると腐敗が始まり、とても食べられたものではなくなります。つまり熟成させるとは、タンパク質をうまみに変えてくれる菌と、単に腐敗させてしまう菌のせめぎあいの中で、ある一定の環境ではこのうまみに変えてくれる菌が腐敗させる菌よりも繁殖しやすくなることを利用して、ある程度の時間寝かせることを意味するのです。

今は保存技術などが発達して、季節の旬のものというのがわかりにくくなっているため、完熟とか熟成とかの概念がわかりづらくなっている面はあります。しかし同時にそのような保存技術の発達によってある程度人工的に熟成させることも可能になってきているわけです。

たとえば熟成肉を売り物にしているあるお店では、低温で高湿度で無風の環境でじっくりとお肉を熟成させます。熟成には加湿して熟成させるウェットエイジング法か、乾燥させて熟成させるドライエイジング法という2種類があるのですが、お肉から水分を抜いて乾燥させることは同じです。

低温と言いましたが、大体2~3度程度です。高湿度というのは60~80%程度をいいます。先ほどは無風といいましたが、肉の種類によります。お肉の種類によっては送風で強い風を送ってお肉の酸化を促したほうが良いとされています。一般的には和牛などの良いお肉には無風のほうがむいているらしいです。

家庭でも熟成させることは不可能ではありませんが、やはりそこはプロのしっかりとしたロジックと管理と施設が整ってこその熟成肉ですのでお勧めはできません。腐敗と熟成は紙一重なのです。

一般家庭でお肉を冷蔵保存するにはラップできっちりとつつんで、密閉できる保存用の袋にいれてください。それでも3~5日以内には食べましょう。

Posted in 食事 | Leave a comment

市販されている甘味を出すには相当量の砂糖が必要だということ

ケーキなどのスイーツを自分で日ごろから作られている人ならご存知だと思いますが、市販されているようなケーキの甘さをだそうとすると、ものすごい量の砂糖を入れなくてはいけなくなります。

たとえば経口摂取ができない患者さんに点滴で栄養補給する場合があるのですが、その栄養補給用の点滴は1mlで1カロリーという高カロリーなのですが、実は市販のコーヒー牛乳もそれぐらいカロリーが含まれているといったらおどろきでしょうか。

よくいわれるのが清涼飲料水に含まれる角砂糖の個数の多さです。コカ・コーラの1缶には約8個程度の角砂糖が入っていますし、100%のリンゴジュースはイメージと違ってコーラよりも多い10個程度の角砂糖が含まれています。これは普通の砂糖のほかに果物の果糖が加わるからです。

ポカリスウェットなどのスポーツ飲料もそのイメージとは違って負けず劣らずに砂糖が多く含まれています。そして最強なのはファーストフードで売られているシェイクですね。普通に飲むと角砂糖30個分以上含まれているといわれているので驚きです。角砂糖30個食べろと言われたらふつうは無理ですよね。でもシェイクにすると飲めてしまうというわけです。

医療系ライターの北村昌陽さんによれば、人間の味覚にはおいしさを4つの次元で感じるといいます(味の好みを決める4つの「おいしさ」とは)。それは生理的おいしさ、文化的おいしさ、情報的おいしさ、そしてやみつきのおいしさです。

生理的おいしさとは夏の暑い日にお水を飲みたいと思い、飲んだ時のあのおいしさのことです。身体が自然と水分や食べ物を求めている状態に感じる本能的なおいしさのことです。

文化的おいしさとは例えば日本人とアメリカ人とでは同じ料理を食べてもおいしさの感じ方は違うでしょう。小さい時から慣れ親しんだ味においしさを感じるのは味覚の慣れが大きいのです。例えば世界で海藻=のりを食べるのは日本人とアイルランド人だけといわれていますが、海外の人はのりのあの匂いが苦手だといいます。

次に情報的おいしさとは、雑誌やウェブでおいしいお店だと紹介されていると、内容以上にそのおいしさを評価してしまうことをいいます。食べる前から周りがおいしいと評価しているので、多少自分好みじゃなくてもおいしいと評価してしまうものです。

最後に今回のテーマと関係するやみつきのおいしさです。やみつきとはいわゆる中毒性のあるおいしさという意味ですが、人間は精製された純度の高い甘みに反応する性質を持っています。脳内の「報酬系」といわれる回路があり、甘味はこの回路を刺激して食べずにはいられないという状態にするのです。砂糖のほかには脂分にもこのような回路を刺激する性質があります。

普通に食事をした後で甘いものが食べたくなることがあります。コース料理でも最後の締めはケーキですよね。やはりケーキなどのスイーツ系は、胃袋を満たすというよりは脳で食すというところがあるのでしょう。

現代人は昔と違って気軽にたやすく甘いものを手に入れる環境にあります。自制するにしても先ほども言いましたように、脳の快楽回路が働いてしまうのでなかなか難しいものがあります。自分が今食べようとしているものがいくつ角砂糖がはいっているのか想像しながら一呼吸置くことをお勧めしたいですね。

Posted in 食事 | Leave a comment

牛肉について知っておきたい基礎知識

牛肉も海外から安いものが輸入されて、だいぶ庶民でもなじみのある食べ物になってきました。それでも割高だけれでも、やはり手間暇かけて育てられる和牛のおいしさも捨てられません。

それでも牛肉がほかのお肉、たとえば豚肉や鶏肉と比べて割高なのは否めない事実です。その理由は手間暇がかかっているからです。それぞれの出荷までにかかる日数とみると、鶏が大体一か月程度、豚が約5か月なのに対して、牛は2年以上かかるのです。

また体の割合でいっても牛は肉の量が少ないのです。これが牛肉がほかのお肉と比較して割高になっている理由です。

牛肉には等級があります。よく最高級のお肉として「A4」とか「A5」などの等級を目にすることがあります。アルファベットは歩留等級といわれるもので、一本の枝肉から脂肪や骨などを取り除いた赤身のお肉がどれだけとれるのかを表したものです。標準よりも多くとれるものがA、標準なのがB,少ないものがCとなります。

その横の数字は肉質等級といって、肉の色合い、肉の締り・きめ、脂肪の交雑、脂肪の締り・きめの4要素で決定されます。1から5まであり、5が高評価になります。

この肉質等級の決め方なのですが、4要素の中で一番低い数字に合わせて等級が決まります。なのでほかの要素がすべて5と最高評価であっても、一つの要素がたとえば3だった場合は、等級は3になるのです。言い換えるとA5というのはすべての要素が5だったことを意味します。

牛の部位というのはいろいろありますよね。覚え方としてはまずステーキでメジャーなヒレとサーロインでしょうか。実はこの二つは部位的に結構近くにあります。

サーロインは腰肉の「ロイン」に最高の部位といういみで”Sir”をくっつけた「サーロイン」からきています。きめ細かく比較的柔らかいためにステーキなどで重宝されます。脂肪もほどよくありますので、胃もたれしないでたくさん食べたい若い人向きとなります。

これに対してヒレはサーロインの内側、腰椎に沿った細長い部分になります。きめが細かく脂肪が少ないため、胃もたれしやすい中高年の方に人気ですね。

そして霜降りで有名なのがリブロースです。サーロインも霜降りになりやすいですが、肩ロースとサーロインに挟まれたリブロースは最も霜降りになりやすい部位です。

これらステーキに使用されるお肉は腰回りにあるあまり動かない場所にある部位です。なので肉質が柔らかくてステーキに使用されることが多いのです。これに対してそのほかの部位は体の周辺やよく動かす筋肉質の部分が多いので、肉質は固くスジがはいりやすいために、ステーキというよりはシチューやカレー、煮込みものによく利用されるのです。

さてそんな牛肉も店頭に並べられているものでもできるだけ新鮮なものを選びたいですよね。そこで簡単な見分け方のポイントを紹介します。まずきれいな赤色をしていることです。鮮度が落ちるとどうしても黒ずんだ色合いになってしまいます。これは身が空気に触れて酸化しているためです。

また肉の赤身の部分と脂肪の白い部分がくっきりと色の違いが出ているのも鮮度が高い証拠です。脂肪の部分も柔らかくて弾力性に富んだものが良いです。そして肉汁や血が出ていないこともポイントです。

せっかくですから新鮮なお肉を選んで健康的に食べたいものです。

Posted in 食事 | Leave a comment

漢方薬とのつき合い方

テレビ朝日の「たけしの家庭の医学」で漢方が特集されていましたので、漢方との付き合い方についてここでも紹介したいと思います。

まず漢方の飲み方としては次の3点は原則として頭に入れておいてほしいと思います。

・ぬるいお湯と一緒に飲む
・空腹時に飲む
・同じ漢方薬を1か月程度は続けて飲む

です。温かいお湯と飲むのは漢方薬を溶かして飲んで、胃で吸収させやすくするためですね。ただ必ずぬるいお湯と一緒に飲む必要があるかといえばそうではありません。

ポイントは漢方薬の名前の後ろに「~湯(とう)」「~散(さん)」「~丸(がん)」のどれがついているのかということです。「湯」がついていればそれは温かいお湯と一緒に飲む薬だということを示していますし、「散」や「丸」なら冷えたお水で飲んでもかまわないとされています。それぞれ葛根湯、龍角散、正露丸を思い浮かべていただくと納得できると思います。

普通のお薬ですと食後に飲むのが良いとされていますが、漢方薬は自然由来の生薬(しょうやく)なので、食べ合わせなどを考えるとやはり空腹時に飲むのが一番効果的だといわれています。

漢方薬は一般的には長期間服用しながらその効果を確認するのが良いとされています。というのは漢方薬は体質を整えていくタイプの薬なので、その効果が表れるのにはある程度の時間がかかりますし、またその漢方薬がその人にあっているかどうかは個人差があるためです。

漢方のことを先ほどもいったように”生薬”と呼ぶことがありますが、これは西洋医学の薬のように原料から精製して純粋な成分のみを取り出すようなことはしないことを意味しています。ですので漢方というのはいくつかの成分が合わさって複合的で長期的な効果を期待して飲むものなのです。

もちろん即効性のある漢方薬というのも存在します。例えば「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」という漢方薬は足がつったときに飲むと短時間で効果がでてきます。

また風のひきはじめには葛根湯(かっこんとう)といわれるように、葛根湯は漢方薬の中でもかなりメジャーで即効性のある薬だといえます。

漢方薬はぬるいお湯と飲むのが一番いいといいましたが、実際のところ漢方薬というのはかなり苦いものでまさに苦手としている人も多いと思います。自分はまず漢方の粉をのどの奥まで一気にいれて、そのあとお湯で洗い落とすように飲むというやり方をしています。これだと舌で味わう必要がないので、苦みを感じなくて済むからです。

苦いからと言ってジュースやミルクと一緒に飲んだりするのは、やはり飲み合わせの点であまりよろしくないことがありますので、飲み方を工夫してお湯やお水で飲んでほしいと思います。

漢方についてはやはり専門医がいる薬局で、日ごろから顔なじみの関係になっておけば、適切な処方を期待することができます。ぜひそのような薬局を見つけてほしいと思います。

Posted in 生活習慣 | Leave a comment